愛国心を謳う政党や排他的な論調が注目を集めている。
だが、その「愛国心」がどのような種類の感情なのかを区別することは、自己理解のためにもより良い政治参加のためにも重要だと思っている。
パトリオティズムとは何か
パトリオティズム
パトリオティズム(patriotism)は、自国に対する肯定的な感情を指す。
直訳すると「愛国心、愛郷心」とされる。
それは、他国と比較することなく、「この国に属している」という事実を肯定する態度であり、
個人単位でいえば自己肯定感に近い概念だ。優劣の評価ではなく、存在そのものへの承認のことだと思う
ナショナリズム
ナショナリズム(nationalism)は、自国と他国を比較し、自国の優越性を主張する立場である。
ここでは、自国をどう「感じるか」が重要となる。
誇り、優越、あるいは不安や喪失の裏返しとしての強化衝動。
ナショナリズムは、他者との比較と、対立の構造を前提とする。
似ているようで、両者は全くの別物である。
パトリオティズムは
「あなたはあなたでいい」「私の国は私の国でいい」という、自分への肯定感
ナショナリズムは
「他よりも上でありたい」「他を排除することで純粋になりたい」という、ある種の不安感
だからこそ、パトリオティズムは他者との共存を可能にし、ナショナリズムは他者との対立を強めている。
ここからは私感
「外国人が迷惑だ」という感覚は、きっとこの国を良くしたいという気持ちの裏返しだと思います。
それは、誰もが持ちうる素朴な感情です。もちろん、今日本に暮らしている外国人だって、同じようにこの社会の良さを願っているはずです。
でも、「守る」ということは、本当に害だと決めつけて排除することだけでしょうか?
日本が大切にしてきたのは、相手を思いやること、そして違いを穏やかに受け入れていく力だと思います。
それこそが、本当の愛国心-パトリオティズム-ではないでしょうか?
参考リンク
・愛国心(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/愛国心
・100分deナショナリズム −NHKオンデマンド
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2019104609SA000/index.html
・国家はなぜ衰退するのか
https://amzn.to/3SWmDX1



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